「今年もまた、Web担当者の引き継ぎか…」と頭を抱えていませんか? 労働組合は人の入れ替わりが多いため、サイト運用が「人任せ」になり、「リセット」の悪循環に陥りがちです。
サイト運用は、個人の能力ではなく「仕組み」で決まります。元執行委員の経験に基づき、誰が担当になっても「混乱しない・止めない」仕組みを作るための具体的な方法をお伝えします。
組合サイト運用で「引き継ぎ失敗」が起きる構造
ではなぜ、担当者が代わるたびに運用が滞ってしまうのか?その主な原因をここで見ていきましょう。
原因1:情報の属人化
パスワードや知識が前任者(個人)のPCや記憶の中にしかない。これは組合サイトで本当によく見られる状況です。
例えば…
- サーバーやドメインの契約情報が前任者の個人アドレスで管理されていて、新担当者はどこに問い合わせればいいのかすら分からない。
- WordPressなどの管理画面ログインが「前任者のメモ帳」にしかなく、異動と同時にそのメモも消えてしまった。
- 更新方法を「口頭でざっと説明」されただけで、具体的な手順はどこにも残っていない。
など。
こうした状態だと、新担当者は「まず探すこと」から始めなければならず、サイト更新に取りかかるまでに大きな時間と労力を使ってしまいます。最悪の場合、ログインすらできなくなり、サイト自体が放置される原因にもなります。
👉 解決の第一歩は、アカウント情報や契約情報を一覧化して“個人に依存させないことです。
原因2:マニュアルの形骸化と「丸投げ」体制
詳細なPDFマニュアルは安心材料ですが、その長大さゆえに「緊急時以外は読まない」→「誰も手順を覚えない」→「属人化」という悪循環を生みがちです。
本当の課題は「マニュアルがあるかどうか」ではなく、運用が“読む努力”に依存していること。
つまり、「個人ががんばる」のではなく、誰もが迷わず更新できる体制に変えていない限り、属人化から抜け出すことはできません。
👉 解決の第一歩は、マニュアルを読む前提ではなく、“見れば誰でも操作できる仕組み”を設計することです(マニュアルはあくまでもサポート)。
原因3:作業の複雑さ
サイト更新の手順が多く、専門的すぎると、新任の担当者にとっては大きな心理的ハードルになります。
- 「専門知識がないとできないのでは?」という不安
- 「間違ったらどうしよう」というプレッシャー
- 実際に作業を試みても、手順が多すぎて途中で挫折
こうして「自分には無理」と感じる人が増えれば、結局は一部の慣れた人に依存し、属人化が進んでしまいます。
👉 解決の鍵は、作業をできる限りシンプルにし、感覚的に操作できる仕組みに変えることです。
これらはすべて『担当者』の問題ではなく、『体制』の問題です。仕組みさえあれば、誰が担当しても運用は続きます。
誰でも簡単!引き継ぎを成功させる3つの仕組み
仕組み 1:「知識のデータベース」化で属人化を防ぐ
この目的は、パスワードや契約情報など、運用に必要な核となる情報が前任者に依存しないようにすることです。
方法としては実にシンプルです。
パスワード、アカウント、契約書面の場所など、核となる情報を 「たった1枚のシート」 に集約し、アクセス権限を明確にしておくのです。
- サーバー契約先
- ドメイン管理会社
- CMSログインURL/ID/パスワード
- 契約更新日や費用の支払い先
といった情報を一覧化しておけば、新しい担当者も「ここを見れば全部わかる」状態になります。
実践のコツは、クラウドストレージ上に「Webサイト運用情報フォルダ」を1つ設け、そこを物理的な「知識の住所」と定めておくこと。「情報がどこにあるか」を探す手間がなくなり、属人化の大きな原因を断ち切れます。
仕組み 2:作業を「3ステップ」で完了できる設計にする
私たちUNION PARTNERは、詳細マニュアルを極力開かなくても済む 『仕組み』 こそが真に必要だと考えます。なぜなら現場の担当者には更新作業に時間をかける余裕がないからです。
これは、運用を個人の努力ではなくサイトの構造に任せることで、「担当者が代わっても、マニュアルを開くストレスなく更新できる運用体制」を構築するための必須条件になります。
更新作業を 「ページを開く → 情報を入力 → 更新ボタンを押す」 の【最短3ステップ】で完了できるようにサイトを設計します。入力しさえすれば、プレビュー画面に綺麗に反映されるようなサイトを作るのです。
例えば:
- お知らせ記事の投稿 → 入力フォームを埋めてボタン1つで公開
- 書式ファイルの差し替え → 「古いファイル削除→新しいファイルアップロード」で完了
といった具合です。マニュアルは保険と再確認するためのものという位置づけになり、更新作業のストレスからも解放されます。
仕組み 3:「定期チェック」のルール化で更新を定着させる
定期チェックの目的は、担当者が代わっても、サイトが放置されない、いわゆる「サボれない環境」を作ることにあります。
方法例としては、担当者の交代時だけでなく、「サイトの更新が止まっていないか」を毎月チェックする仕組みを委員会などでルール化するなどです。
- 委員会の議題に「サイト更新確認」を毎回入れる
- 更新が止まっていたら、その場で担当者をフォローする
一件チェックというと、何かしら責任の所在みたいなところを強く言われるような気がするかもしれませんが、むしろ組合の発信そのものにみんなで感心を持つことになり、担当者を孤独にさせません。また組合の雰囲気を活発化する意味でも助けとなります。
また一例として、サイトのトップページに 「最終更新日を自動表示」 させる仕組みを入れると、誰が見ても一目で更新状況がわかります。「人が頑張ってチェック」ではなく、システムとルールが管理する体制を整えることが、運用継続の鍵となります。
UNION PARTNERがサポートできる「仕組みづくり」
私たちはサイトを「納品」して終わりではありません。元執行委員の経験から、運用体制の構築までをサポートします。
具体的なサービス例
引き継ぎ前提サイト設計
サイト構造、管理画面操作、情報格納場所すべてをシンプル化して納品します。
詳細な運用マニュアルの提供
日常の更新作業は3ステップで完了できるように設計していますが、万が一の事態や複雑な操作に対応できるよう、全機能を網羅したPDFマニュアルを必ず提供します。
運用定着サポート
組合の実務に合わせた運用ルール化の助言や、「知識のデータベース」のテンプレート提供を行います。
まとめ
「担当者が変わったら止まるのは仕方ない」──実はそれ、解決できる問題です。
仕組みさえ整えれば、運用で悩む時間を減らし、組合員へのサービス向上という本来の活動に集中できます。運用で悩む時間を減らし、組合員へのサービス向上という本来の活動に集中できるようになります。安心して運営を続けられる体制を作っていきましょう。
「うちの複雑な運用状況でもできる?」**など、具体的なご相談も歓迎です。お気軽にご連絡ください。
組合のホームページ制作に関して、ぴったりなカスタマイズ、費用面、運用面など。気になることがあれば、ちょっとしたことでもぜひお気軽にご相談ください。




